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理学療法士 生活できない?生活できるPTとできないPTの違い

理学療法士 生活できない?生活できるPTとできないPTの違い

「理学療法士になっても生活できないの?」

「理学療法士の資格を取っても苦労するだけ?」

年収800万理学療法士の筆者が言えるのは、「理学療法士、生活できるよ」ってこと。

自分の利益でなく、「相手の為」を全力で考え、感謝される仕事で給料がもらえる。

19年理学療法士をしてきて、様々な仕事を見てきたからこそ、こんな恵まれた仕事はないなと感じてます。

しかし、安月給・給料が上がらず、生活できないと嘆く人が多いのも事実。

同じ理学療法士なのになぜ差が出来てしまうのか。

それは、「職場選び」が超重要だということに気づく人・教えてくれる人が少ないから。

本記事では、「生活できないと嘆く理学療法士」と、「生活できると満足している理学療法士」のたったひとつの違いと、後者になるための方法を解説します。

  • 本記事の内容
  • 理学療法士は生活できないと言われる理由
  • 生活できる理学療法士と生活できないと嘆く理学療法士の違い
  • 生活できる理学療法士になる方法
  • 自己紹介
この記事を書いた人

リハビリテーション部 部長
10年以上、院内の人事・採用を担当
延べ300人以上の人事・採用に携わる
年収800万超
理学療法士の働き方や就職に関する情報を発信

目次

理学療法士生活できないと言われる理由

そもそも、なぜ理学療法士が生活できないと言われるのか、3つの理由を解説します。

  • 平均年収が低い
  • 昇給率が低い
  • 物価高に対応出来ていない

平均年収が低い

1つ目は、理学療法士としての平均年収が低いという現実です。

国税庁が公表した「年齢階層別の平均給与」を参考に、以下の図を作成しました。

会社員全体の平均年収と比較すると、初任給ではさほど差がないものの、年齢を重ねていくごとに差が開いているのが分かります。

結果的に、多くの理学療法士が「努力に見合った報酬を得られていない」と感じているのです。

理学療法士としてのスキルを磨いても、努力が報われることが少ない現実に直面します。

昇給率が低い

気づいてほしいのは、「初任給はさほど差がないが、どんどん開いていく」ということ。

つまり、理学療法士が生活できないと言われるの最大の原因は、「昇給率が低いこと」です。

昇給率とは

昇給率とは、前年度の給与に対して、今年度の給与がどのくらい上がったか表す割合のこと。

昇給率のパーセンテージが高いほど、給料も大きく上がっていると言えます。

一般企業と理学療法士:昇給率の差

2024年度、中小企業における平均昇給率は、4.5%と発表されました。

4.5%という数値は、物価高に対応した「32年ぶりの高水準」です。

一方、理学療法士を含むコメディカルの昇給率は、1.9%。

昇給のペースが遅く、結果として生活の改善が見込めないという現実があります。

物価高に対応出来ていない

理学療法士の平均昇給率1.9%に対して、2024年度の物価上昇率は2.3%でした。

つまり、理学療法士の平均昇給率では、物価高に対応できていない現状があります。

収入が伸びずに生活費だけが増え続け、生活の質も低下。

結果として、「理学療法士は生活できない」と言われてしまうんですよね…

理学療法士として生活できない人とできる人の違い

上記で述べた背景から、「理学療法士は生活できない」というネガティブな情報が独り歩きしているのが現状です。

では、本当に「理学療法士は生活できない」のか、というと、そんなことはない。

理学療法士として「生活できない」と嘆く人と、「生活できる」と満足する人、両者の違いはどこにあるのでしょうか?

生活できる理学療法士になる職場を選んだかどうか

声を大にして言いたい。

「生活できる理学療法士になるためには、職場選び」が鍵を握ります。

「大きな病院だから」とか、「とりあえず総合病院で色々な疾患を勉強したい」とか、それだけで職場を選ぶと、たいてい「給料が上がらない」と不満を持つことになります。

「いやいや、ありえないでしょ」って思うかもしれないですが、このパターンがめちゃくちゃ多い。

7割の病院が赤字

一般企業と病院の大きな違いは、「物価が上がったから料金上げまーす!」ってできないこと。

一般企業なら、「物価が上がったので、商品の値段も上げます」ってできる。

結果的に物価に対応した売上を得られやすい。

一方、医療はというと、「医療費」の値段が決まっているので、病院側が勝手に値段を上げることが出来ない。(自由診療は別)

だから物価が上がると支出だけが大きくなって、赤字になりやすいんですね。

病院の経常利益

結果として、2022年現在、医療業界の7割が赤字経営。

赤字なのに、給与だけバンバン上がるなんてありえないですよね。

そんなことしてたら潰れます。

つまり、生活できる理学療法士になるには、「経営状態の良い」「昇給率の良い」病院で働くことです。

「いやいや、お金がすべてではない」と思っている人もいると思います。

最初はそう思ってる人も多いんですよ。

医療系を目指す人は、根が良い人が多いからか、「お金」「給料」をきちんと考えずに就活しちゃうことがすごく多い。

でもね、正しく評価されないと、自分に余裕がなくなるんですよ。

自分に余裕がない状態では、本当の意味で相手に優しくできない。

さらに、優しくできない自分を客観視して「こんなはずじゃないのに」と自己嫌悪に陥る。

よく言われる「良心の搾取」「労働搾取」状態です。

言いたいのは、正しく評価されながら、本当に相手のためを考えて仕事をしましょうってこと。

「生活できる」理学療法士になりたいなら、全体の3割とされる黒字経営の病院を選んでください。

生活できる理学療法士になる方法

では、「全体の3割とされる黒字経営の病院」を選んで、「生活できる」理学療法士になる方法を解説します。

就活を控えている理学療法士の学生の場合

就職活動での職場選びは、昇給率を必ず確認しましょう。

昇給率は、理学療法士としてのキャリアを長期的に安定させるための第一歩です。

初任給だけで判断はNG

理学療法士業界の初任給はほぼどんぐりの背比べ。

1万円くらい違うとか、その程度。

「A病院よりB病院の方が初任給が良いからB病院」は超安易。

重要なのは、昇給率をしっかり確認してえらぶことです。

昇給率が重要なワケ

昇給率で、どのくらい給与に差が出るか知ってますか?

例えば、昇給率が業界平均の1.9%の職場と、業界平均より高い4%の職場で比較すると、10年後の給料は120万円以上も差がつくことになります。

昇給率をみるのは、一般企業で当たり前

ちなみに、就活の際に昇給率を確認するのは、一般企業の就活なら超当たり前です。

初任給だけでなく、昇給率も公開されている企業が多く、「経営が安定している」ことの指標にもなるからです。

医療業界では一般的ではない

かたや、医療業界になったとたん、「昇給率」を公表していないことがほとんど。

超重要な昇給率なのに、「就活」で公開される求人票だけでは、把握することはほぼ不可能でしょう。

求人サイトを上手に活用するべし

じゃあどうやって昇給率を確認するのか?

自分で「こちらの昇給率はどのくらいですか?」って聞けたらいいですが、実際問題、聞きづらいですよね。

学校の先生も病院の「昇給率」までは把握していません。

ならどうする?

おすすめは、新卒の就活でも、求人サイトを上手に使うことです。

求人サイトの担当スタッフを通して「昇給率」を確認してもらうのが、角も立たずに必要な情報を入手できます。

「新卒の就活は、求人票だけでOK」という超受け身な就活は、後悔に繋がる可能性大です。

生活できる理学療法士になれるかどうかを決める就活。

使える手段やアイテムを総動員して、3割しかない黒字病院への入職を手に入れましょう。

高校生や他職種から理学療法士を検討している人の場合

「理学療法士を目指して、専門学校や大学に進学しようか悩んでる」という人の場合は、まず理学療法士として強みを発揮できるかどうか検討することから始めましょう。

ここまで述べてきたように、「理学療法士になれば安泰」という時代ではありません。

かといって、「理学療法士になっても生活できない」というわけでもないんです。

まだ「学校えらびを検討している」段階なら、あなたの強みを理学療法士として発揮できるのかどうか、強みを発揮できる分野は何なのか、見つけることから始めてみてください。

「現代経営学」や「マネジメント」の発明者として有名なピータードラッカーの名言として、以下のようなものがあります。

人が成果を出すのは強みによってのみである

出典:「マネジメント」 P.F.ドラッカー

「あなたの強みはなんですか?」と聞かれたときに、ぱっと答えられますか?

どの道を選ぶべきか悩んでいるなら、まずは自分の強みを認識することから始めましょう。

すでに理学療法士として働いていて「生活できない」と悩んでいる人の場合

すでに理学療法士として働いていて、「生活できない」と悩んでいる方もいらっしゃると思います。

つらいですよね‥‥

希望をもって理学療法士になったのに、頑張っても頑張っても評価されない現状に、嫌気がさしているかもしれません。

あなた自身は、まだ理学療法士という仕事に魅力を感じていますか?

「理学療法士の仕事は好き」だけど、給料が安くて辛い…という方は、ここまで解説してきた「昇給率のいい職場」を探してみてください。

学生の時の職場選び、どんな感じでしたでしょうか?

学校に来た求人票をみて、「大病院だから安定してそう」とか

「まずは総合病院でいろんな疾患をみれるようになりたい」とか

そういう理由だけで選んだ記憶はありませんか?

つよい思いを持って就職先を選んだ人もいると思いますが、昇給率や職場のビジョンを確認した人は少ないのではないでしょうか。

あなたの人生を好転させられるのはあなた自身です。

給料が上がって、あなたの努力が正しく評価されれば、「理学療法士になってよかった」と思えるはず。

まずはあなたを正しく評価してくれる「昇給率のいい」「将来のビジョンがある」病院探しをしてみてください。

応援しています。

理学療法士生活できないと嘆かない為の注意点

  • 新卒の就活を適当にしない
  • 学校任せ・人任せの失敗に注意

新卒の就活を適当にしない

新卒の就活を適当にしてしまうと、後悔する可能性が高まります。

理学療法士は、就活・臨床実習・国試の3本建てが一気にやってくるので、一般企業に比べて就活をテキトーにしちゃいやすいので注意しましょう。

臨床実習も、国試ももちろん大事です。

しかし、生活できる理学療法士になるためには、最初の一歩が超重要と言っても過言ではありません。

学校任せ・人任せの失敗に注意

学校の先生任せでの就活には注意しましょう。

何度も言いますが、「生活できる」理学療法士になるには、「3割」といわれる黒字経営、つまり経営状態の良い病院選びが重要です。

しかし、先生が病院の経営状態まで把握するのは困難。

厳しい言い方ですが、就職先選びに失敗しても、誰も責任を取ってくれません。

自分自身で情報収集し、判断することが、成功への近道です。

理学療法士生活できないと悩む人のよくある質問

理学療法士の将来性はあるの?

理学療法士は供給が需要を上回ると言われています。

そのため、理学療法士を目指すなら、将来性のある理学療法士になる必要があります。

関連記事将来性のある理学療法士になる方法!年収800万超の筆者が解説

まとめ:理学療法士生活できないと嘆く前に、やるべきことをやろう

ここまで、理学療法士「生活できない」といわれる背景や、「生活できる」理学療法士になる為の具体的な方法を解説してきました。

理学療法士としての生活に不安を感じる前に、まずはやるべきことをしっかりと行いましょう。

嘆くだけ・心配するだけでは、何も変わりません。

理学療法士としてのキャリアを充実させるためには、職場選びや昇給の仕組み、将来のビジョンを明確に持つことが大切です。

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この記事を書いた人

リハビリテーション部 部長
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